2017/01/24

【JIA】アルカジア大会18年9月の「ACA18東京」開催に向け本格始動! 世界とつながるチャンスに


 日本建築家協会(JIA、六鹿正治会長)は、2018年9月のARCASIA(アルカジア=アジア建築家評議会)大会「ACA18東京」開催に向け、実行委員会の人選を急ぐなど準備を本格化する。開催日程は同年9月10日から14日までの5日間を予定。これにリンクする形でJIA建築家大会(全国大会)を連続開催することで、全国の会員がアジアの熱気を感じながら国際活動に参加できる絶好の機会を提供する。

 成長著しいアジア21地域の建築家団体が加盟するアルカジア大会では、日本が培ってきた建築的な経験が国外の諸課題解決に資することを広くアピールするなど、日本建築界の国際社会におけるプレゼンスを高めるとともに、アジア市場でのビジネスチャンス創出にもつなげていく。大会やその開催準備を通じて、国際活動や海外展開を望む次世代会員の増強につながることも期待している。
 六鹿会長は「アジアの熱気や活気を感じることで、もう一度自分たちのプロフェッションを見直すいい機会となる。アジアの建築家たちと双方向でつながるこの機会をぜひ有効に使ってほしい」と大会開催の意義とともに積極的な参加を呼び掛けている。

◆会員に積極的な参加を促す JIA関東甲信越支部
 日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部(藤沼傑支部長)は20日、東京都渋谷区のJIA館建築家クラブで会員懇談会を開き、来年9月に東京都内で開催されるARCASIA(アルカジア=アジア建築家評議会)大会「ACA18東京」について意見を交わした。
 2017年「新春の集い」の一環として開いたもので、藤沼支部長と高階澄人国際事業委員長、本部の六鹿正治会長が大会招致の経緯や背景、開催意義とJIA会員にとってのメリットや期待できる効果などについて説明。会員相互の理解を深めるともに、積極的な参加を促した。
 この中で藤沼支部長は大会開催のメリットについて、会員の建築界でのプレゼンスを高めるとともに、「意識するしないにかかわらず情報は世界につながっている。われわれが求めている若い世代の建築家に対してもJIAにかかわっていれば国際活動に参加できることをアピールできる」ことを強調した。
 高階委員長も「JIAはUIA(国際建築家連合)やアルカジアに国内で加盟する唯一の団体であり、日本の建築界のトータルとしての国際化、海外展開につながる」と指摘。さらに「今後、国内人口が減少する中で海外とつながらないと展開はない。東京で大会を開くことによって効率的にアジアの情勢を知り、建築という共有認識をもってアジアの建築家とつながる大きなチャンス」だと訴えた。
 また現時点で想定する5日間の開催プログラム内容とともに、JIA建築家大会との連続開催する意向を明らかにした。会期中最大の交流イベントとなる「フレンドリーシップナイト」を開催する4日目にJIA建築家大会のウェルカムパーティーをリンクさせることで2つの大会を円滑につなぐ考えだ。
 六鹿会長は「いろいろなものをつないでいくことに意義がある。それぞれの国を代表する建築家と双方向でつながる機会が来年秋にやってくる」と語った。
 懇談では同支部の委員会活動も話題にのぼり、広報委員会が支部ホームページや会報誌の抜本的な見直しに取り組むことなどが説明された。

講演する中村拓志氏

 この日はアルカジア建築賞2016で最優秀賞(ビルディング・オブ・ザ・イヤー)を受賞した建築家の中村拓志氏(NAP建築設計事務所)を招いて講演会も開いた。中村氏は受賞作の『狭山の森 礼拝堂』と連作の『狭山湖畔霊園管理休憩棟』のコンセプトや設計作法などを説明しながら、「人の気持ちや振る舞いに寄り添いながら、そっと支えていけるようなやさしい建築をつくっていきたい」などと語った。また今回の受賞が契機となって、フィリピンで800人が一堂に会すことができる大聖堂のコンペに招聘(しょうへい)され、設計者に選ばれたことも紹介した。
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