2016/12/26

【働きかた】現場が大好き! 未知の経験楽しむ1年目 清水建設・平瀬ダム現場の平井恵梨さん


 山口県岩国市の山間地のダム現場に入社1年目のことし7月に配属された。「虫が多くて、街灯が少ない。こんなに夜が暗いのか、と衝撃を受けた」というほどの“都会っ子”だが、「ずっと関東から出たことがなかったので、最初に地方の現場を経験するのが良いと思った」と特に抵抗感もなかった。むしろ「休日は朝早く起きて(買ったばかりの)車で広島や北九州にサッカー観戦に行く」というほど、新しい世界を楽しんでいる。Jリーグの柏レイソルファンだったが、いまはサンフレッチェ広島に鞍替えした。

 「高校生のころは(将来について)何も考えていなかった」と、子どものころに建設業を意識したことはない。「理系が得意だから」と理系の大学を受験する際に、ようやく就職先として建設業が視野に入った。通学で利用していた電車の遅延が多く、「ずっとやっていた工事で地下化されると、すごく遅延が少なくなった。そのためにいろんな人が現場で働いていてすごいな」と思い土木を志した。大学入学後には「現場に出たくないし、残業も少ないからと役所を志望する周囲に流されて2年生で役所にインターンシップに行った」こともあるが、机上の仕事にまったく興味が湧かず、3年生のインターンシップで行ったゼネコンで「現場では毎日、いろんなことが起きていて楽しい」と再認識した。インターンシップで経験しているので、入社後のギャップも感じていない。
 やはり休日も少なく残業も多いが、「いまのところ、現場がすごく楽しい。業界全体で残業を減らそうとしているので、制度も整っているから」と苦にしていない。骨材や生コンの品質管理を担当しているが、次の現場に配属されるまでには「打設に立ち会いたい」と語る。将来的には、建設業を志すきっかけとなった「鉄道の現場ができれば楽しいと思う」
 実家を離れることも、山奥の現場にも抵抗を感じず、現場が大好き。あっけらかんとした性格と旺盛な好奇心を“武器”に、前に突き進む。
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