2016/08/09

【坂 茂】世田谷区が簡易間仕切りの供給で協定 避難所生活環境の向上に


 東京都世田谷区は、地震など大規模災害発生時に避難所生活環境の質を向上させるため、建築家の坂茂氏が代表理事を務めるNPO法人「ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(VAN)」(同区)と「簡易間仕切りシステム等の供給に関する協定」を締結した。こうした協定締結は、東京23区で初めてという。

 自宅が被災した住民は、避難所となる体育館などで長期間にわたる集団生活を余儀なくされるケースがある。こうした避難所生活では、プライバシーの確保が難しく、精神的に負担を受けるとともに健康面で問題を併発する恐れがある。
 このため、同区は東日本大震災や熊本地震などの被災地で活用実績のあるボランタリー・アーキテクツ・ネットワークと災害協定を7月26日付で締結。大規模災害時における避難所での生活環境の向上に備える。
 区では、これまでに行政機関、民間団体などと災害時の協力協定を締結。今回、このほかにも区内の大学と連携したボランティアマッチングセンターの場所の確保や、災害時の協力体制に関する協定を締結するなど、災害発生時の支援体制を強化している。
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