2016/05/28

【東京都】劇場・ホール不足に緊急取り組み 基本情報整備や都有地の調査提供など






 東京都は20日、劇場やホールが不足する問題に対して、利用可能な都有地を活用できるように調査提供するなど、5つの緊急的な取り組みを示した。画像は現在建て替え工事中の渋谷公会堂の完成パース


 今回示した取り組みは▽都内全域におけるホール・劇場などの基本情報を整備▽利用可能な都有地(11カ所)を活用できるよう調査提供▽実演家団体へのヒアリングにより現状や課題を把握▽国への緊急要望の具体化を推進▽東京芸術文化評議会ホール・劇場問題調査部会により解決策を検討--の5つ。基本調査では、都内約1300施設の収容人数や連絡先などのリストを作成する。
 都有地の調査提供では、野外コンサート会場が8カ所、仮設ホールへの活用などが2カ所、コンサートや舞台公演が可能な、報告団体が所有する施設1カ所について、活用に向けた調査を実施する。
 ことし3月に実施した国への緊急要望の具体化については、国、都、首都圏の自治体による課題解決を図る場の設置に向けた調整を進める。
 ホールや劇場の不足問題は、2020年東京五輪で競技会場として使用する施設があることや、老朽化による改修工事などで大規模なホールを含む一部の施設が利用できなくなるため、これにより16年度以降に、2000-5000人を収容できる規模の施設などが不足することが見込まれるもの。この規模の施設を主に利用している団体などが現状よりも小規模な施設で対応することになると、これより小さな規模の施設を含め都内のホール・劇場全体に不足が生じる可能性もあるため、実演家団体などが対応を求めている。
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