2016/02/22

【藤井基礎設計事務所】自作の「ドボク模型」DVDブックで魅力発信! 夢は「ドボコン」


 山陰エリアを中心に活動する総合コンサルタントの藤井基礎設計事務所は、自作の「ドボク模型」を使って土木技術の役割や魅力を発信している。活動の中心を担う藤井俊逸専務取締役は、現場の地元説明会や一般市民を対象としたイベント等を通じて土木の大切さ、楽しさを伝え続ける。住民や子どもたちの評判も良く「土木の仕組みなどが理解できた時は確実に感動してくれる」と確かな手応えをつかんでいる。昨年は、模型実験を収録したDVDブック「作って試せば土木がもっと好きになる・模型で分かるドボクの秘密」を発刊するなど活動の幅を広げている。

 「ドボク模型」を作成するに至った経緯について藤井専務は「若いころは、発注者に対する提案説明でなかなか相手に納得してもらえなかった。それが悔しくて自作の模型を持っていくようになった」ことがきっかけだった。熱意が通じ、徐々に評価を得るようになり、発注者のみならず地域の祭りなどで「模型を披露してほしい」と依頼された。活動の場はさらに広がり「防災教育の一環として実施する島根県砂防課の出前授業に同行させていただいたほか、建設企業からも住民説明会での出前講義を頼まれるようになった」という。

藤井俊逸(ふじい・しゅんいつ)氏
1985年名古屋工業大学大学院修了後、同社入社。現在は専務取締役。1960年10月生まれ

 昨年10月に発刊したDVDブックには、12テーマの模型実験が収録されており、土木力学を中心に土木工学本来の面白さや醍醐味が伝わる内容となっている。「これまで作成してきた模型に使われている材料は、すべてホームセンターや100円ショップなど、身近に手に入るものばかり」を使用している。12テーマのうち「トンネルはなぜ崩れない」を解説するコンテンツには、金属ナットや厚紙を使った模型により、地中にできたアーチが上から崩れる力を防ぐことを表現し、NATMの原理を分かりやすく解説している。
 将来的には、学生や企業を対象とするプレゼンコンテスト「ドボコン」の開催を思い描くなど、次なる展開を見据えている。


建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

0 コメント :

コメントを投稿