2015/11/06

【来たれ若者!】日建連・JR西日本、大阪府・建設業懇話会が現場見学会 高校生らが体験

■おおさか東線に30人! 日建連、JR西日本
 日本建設業連合会と西日本旅客鉄道(JR西日本)は4日、大阪市内で鉄道工事の現場見学会を開いた。国立明石工業高等専門学校(兵庫県明石市)都市システム工学科の学生約30人が「おおさか東線」の現場を訪れた。写真は「寝屋川橋りょう外新設他工事」見学の様子。

 主催者あいさつに立った日建連の大貫富夫常務執行役は「現場にはさまざまな技術が使われているが、考え方であるとか、周辺環境への配慮といった細かい部分にも目を向けてほしい。見学会が今後の勉学に生かされ、いずれ就職活動の際に総合建設業への就業も選択肢になれば幸いだ」と述べた。

JR鴫野駅の改良工事を見学

 JR西日本の担当者から事業概要の説明を受けた後、2班に分かれて見学がスタート。はじめに清水建設が施工を担当している「おおさか東線鴫野地区高架橋新設他工事」の現場に入り、JR鴫野駅(大阪市城東区)の改良工事の様子などを見て回った。また大鉄工業が施工を担当する「おおさか東線寝屋川橋りょう外新設他工事」(同)の現場に移動、寝屋川にかかる橋梁工事についても説明を受けた。
 同線は、JR新大阪駅からJR久宝寺駅までの約20.3㎞を結ぶ。駅数は14駅で新大阪から淡路駅(仮称)までの3.2㎞は新線、淡路から久宝寺までの17.1㎞は既設路線の施設や用地を活用し建設を進めている。事業主体は、JR西日本のほか大阪府や地元自治体が出資して設立した「大阪外環状鉄道」。運営をJR西日本と日本貨物鉄道(JR貨物)が担当している。
 1999年に着工し、08年3月に放出駅~久宝寺駅間(9.2㎞)が開業している。現在施工中の新大阪駅~放出駅間(11.1㎞)は、18年度末までの完成を目指している。

■就業選択へ若者にアピール! 41人が府営住宅を見学 大阪府建設業懇話会

「府営松原一津屋第1期高層住宅(建て替え)新築工事」を見学

 大阪府と大阪建設業協会など府内の建設業団体で構成する大阪府建設業懇話会(委員長・山下久佳大阪府住宅まちづくり部技監)は4日、松原市にある「府営松原一津屋第1期高層住宅(建て替え)新築工事」の現場見学会を開いた。建設業への若年者入職促進を目的に毎年行っているもので、府立西野田工科高校建築都市工学系建築システム専攻2年生41人と教諭が現場を訪問。工事の進め方を学ぶとともに、現場の雰囲気を体感した。
 冒頭、山下委員長は「現場でさまざまな職種の人が協力し、1つのものをつくっているところを見てもらいたい。これを機に、卒業後は建設業に入ってもらえればと思っている」とあいさつ。
 続いて府の職員と施工を担当するコーナン建設の中川修英所長が建て替え事業や工事概要などを説明し、3班に分かれて現場に入った。
 既に躯体工事を終え、下層階から内装工事を進めている現場のため、14階から下層階へと見ていくことで、内装工事が進んでいく過程を把握できるようになっていた。
 この工事は1971年に建設された松原一津屋住宅(松原市一津屋3)建て替えの1期工事となり、161戸分を建設する。規模はRC造14階建て延べ9587㎡。設計は建築を藤和設計、設備を創英設計、施工は建築をコーナン建設、電気を朝陽電気、機械を九櫻設備工業が担当している。
 建築工事の工期は2014年6月9日から16年2月19日まで。現在の進捗率は約70%で、予定どおり進んでいるという。
 見学後の質疑応答では、中川所長が「所長は工程管理、安全管理、品質管理、予算管理の役割を担っている」と説明し、コーナン建設の職員が「自分たちが工程などを調整し、ものができていくのは大きなやりがいだ」と語った。
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