2015/08/11

【水素燃料電池船】戸田建設らの「長吉丸」が完成! 長崎・椛島で実証開始

戸田建設ら受託者グループが環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」で製作した水素燃料電池船「長吉丸」=写真=が完成し、5日に長崎県五島市の椛(かば)島で完成式典を開いた。今後、環境省が椛島沖で実証事業を行っている浮体式洋上風力発電による電力で生成した水素を活用し、完成した水素燃料電池船の実証を開始する。

 CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業は、小型船舶をモデルに、燃料電池を利用した外洋での運行が可能な低炭素型小型船舶を製作し、実海域で実証することで、船舶のCO2排出削減を図り、漁船などに水平展開するのが狙い。完成した水素燃料電池船は、全長12.5m、定員12人で、燃料電池30kW×2基、蓄電池132kW×1基、水素タンク450リットル、モーター220kW×2基(運転時出力100kW×2基)を搭載し、航行速度は20ノット、航行時間は2時間(充電用停泊2時間)。
 事業主体は、戸田建設、日本海事協会、長崎総合科学大学の3者で構成する受託者グループ。長崎県、五島市、五島ふくえ漁業協同組合、早大大学院が協力したほか、ヤマハ発動機、フラットフィールド、岩谷産業、エトルデザインが外部協力した。
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