2015/05/03

【TOTO】体感し驚け! 成田空港にトイレの最先端技術と文化を発信する「GALLERY TOTO」オープン

成田空港にTOTOが設置したトイレ体感施設「GALLERY TOTO」がオープンした。トイレを使用する「体感」を通じ、日本のトイレの最先端技術とトイレの文化を世界に発信する施設として期待が集まる。設計したクラインダイサムアーキテクツ(東京都渋谷区)のアストリッド・クライン氏は、「トイレがアートになることを示し、使った人に驚きを感じてほしい」と語る。写真は映像を投影した外壁(撮影:DAICI ANO)。

内部から滑走路まで見渡せる
ガラスで囲まれた空間に白いブースが彫刻のように林立し、それぞれの配置とデザインに変化を加えることで外部からの視線を妨げながら滑走路の飛行機まで見通せる独特の開放感を生み出した。「閉鎖的なものとされているトイレを開くことで、アートギャラリーのような空間にしたかった」と同じく設計を担当したマーク・ダイサム氏。クライン氏も「隠れて入るのではなく、行きたい、見たい、入りたい空間を目指した」と設計を振り返る。外壁は特殊な布をキャンバスとするLED(発光ダイオード)パネルで覆い、映像を投影。流水やトイレをイメージした動画を流す。「待っている人にも楽しんでもらいたい」とクライン氏。

アストリッド・クライン氏(右)とマーク・ダイサム氏
式典でギャラリーを見たTOTOの張本邦雄会長は、「日本と西洋に精通した建築家だからこそ、トイレの新しい価値観を示すことができたのだと思う。外国人のお客さまにはトイレの持つ技術力だけでなく、この空間が持つ居心地の良さを体験してほしい」と期待を込めた。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 平泉町の中尊寺本堂を耐震補強 大林組の木造建築向け工法(下) 工法の材料  中尊寺本堂の工事が始まったのは、2011年9月。既存の土壁などをスーパー板壁に置き換えることで、意匠性を損なうことなく、地震に強い建物に改修する。本堂は手前半分が外陣、奥半分が内陣と部屋で構成する。柱の間隔は2間(3・6m)、天井高さは一番高い内陣部で4・5m。その柱間にスーパー板壁をはめ込み、特殊ビスを使って固定する。内陣は床から天井までの壁を、外陣は小壁として上半分だけの壁を使い分けるなどによって、従来と同様の開口部を確保… Read More
  • 新入社員が高さ25メートルに挑戦 ユアテックの新人研修  ユアテックの2012年度新入社員研修が、3日から宮城県富谷町内の同社人財育成センターで行われている。今年度は2日に入社した85人が参加し、12日までビジネスマナーや各種体験学習などを受講している。9日には恒例の送電線業務体験学習があり、高さ25mの送電線模擬鉄塔に新入社員全員が体験登塔した=写真。 『鉄塔 武蔵野線』 AmazonLink … Read More
  • 豪州で世界の大学分校を集めたキャンパスシティ 東急電鉄が誘致開始 「インターナショナルキャンパスシティ」のイメージ  東京急行電鉄は、オーストラリア第4の都市・パース近郊に位置する「ヤンチェップ地区」に、各国の大学の分校を集めた「インターナショナルキャンパスシティ」を誘致する。世界に通じる人材を育てるとともに、市街化に先立つ人口集積と雇用創出の起爆剤として、プロジェクトを推進していく。2014-15年にI期施設を整備し、20年の全体完成を目指す。  東急電鉄は同地区の都市開発を30年以上前から手掛けており… Read More
  • 地盤充填技術の開発相次ぐ 東日本大震災でニーズ急増 地盤空洞への対策技術開発が相次ぐ  東日本大震災では、地盤に多くの空洞が生じた。この空洞を充填する技術の開発が建設会社やメーカーで相次いでいる。空洞はそのまま放置すると陥没する危険性もあり、早期の充填作業が欠かせない。2012年度に入り、空洞の充填工事が本格化してきていることも技術の普及を後押しする。大水深下でも適用可能なことや超高強度、小規模工事向けなど各社は知恵を絞り、新たなニーズに対応している。  大成建設は、大水深下でも適用可能な… Read More
  • 平泉町の中尊寺本堂を耐震補強 大林組の木造建築向け工法(上) 中尊寺本堂  大林組は、伝統木造建築を対象に「スーパー板壁工法」を開発し、世界遺産「平泉の文化遺産」の構成資産である中尊寺本堂(岩手県平泉町)の耐震改修工事に初適用した。施主の中尊寺が「既存の壁配置を変えずに耐震補強できる」独自性を高く評価して受注に至った。工事は順調に進み、3月末に竣工を迎える。大林組の鶴田信夫常務執行役員東北支店長は「平泉は歴史的に当社と縁のある地。今回の事例をアピールし、新工法を全国に広めていきたい」と意義を強調する。… Read More

0 コメント :

コメントを投稿