2015/04/26

【素材NOW】大雪に負けない“頑固”なカーポートあります! EXE2015で3社が新作

4月10、11日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた「エクステリア・エキシビジョン2015(EXE2015)」。新設住宅着工の伸び悩みが続くが、出展メーカーは前年を上回る62社に達した。住宅が完成してから新たに工事するケースの多いエクステリア商材。消費増税前の駆け込みで建設された住宅からの需要も取り込もうと、EXE会場は熱を帯びた。

 新製品の投入が目立ったのは「カーポート」。背景には2014年2月の大雪被害がある。首都圏を中心に2度にわたって襲った大雪により、積雪の重さでカーポートが倒壊したほか、屋根から滑り落ちた雪の塊で一部を破損するなどの被害もあり、メーカー各社は対応に追われた。日本自動車連盟(JAF)では住宅カーポートが積雪によって倒壊し、下敷きになった車の救助件数が1都9県で268件にのぼった。

積雪50センチ仕様が登場
被害が拡大する中、より頑丈な寒冷地仕様のカーポートを求めるニーズも拡大した。当時は目前に迫る消費増税も影響し、販売量が例年の2倍に達したメーカーもあった。思わぬ大雪被害に見舞われたことが、新製品開発のきっかけになった。EXE2015に出展したメーカーでは三協立山、YKKAP、LIXILの3社が相次いで最新カーポートを前面に打ち出した。
 三協立山の三協アルミ社は積雪・強風地域向けの『カムフィエースZ』を1日から販売した。耐積雪量の仕様を30cmと50cmの2つラインアップした。昨年の大雪を教訓に顧客の選択の幅を広げる戦略に打って出る。駐輪場屋根としても使えるミニタイプ仕様も取りそろえた。
 20日から『エフルージュ』シリーズのラインアップを拡充するYKKAPでは、積雪50cm相当の耐積雪強度と秒速46mの耐風圧強度を実現したタイプを取りそろえた。1時間当たり80mmという大雨にも対応した大容量の雨樋を採用するなど、自然災害への対応を強く意識する。
 LIXILはスタンダードクラスを刷新した『フーゴ』を6月1日から販売する。あえて積雪荷重は示さず、秒速42m相当の耐風圧強度を標準装備し、従来品と比べて強度を約20%アップした。変形敷地への収まりやすさとともに、ネジ種類や本数を削減した施工性向上についてもアピールする。
 大雪被害をきっかけに“頑固さ”が、最新カーポートの共通のコンセプトになっている。
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