2015/03/03

【建築】幸田進之介さん(立命館大)「都市の瘡蓋と命の記憶」が日本一! せんだいデザインリーグ

国内最大規模の卒業設計コンクール「せんだいデザインリーグ2015卒業設計日本一決定戦」が1日、仙台市青葉区の東北大学川内・萩ホールなどで開かれ、日本一の卒業設計に幸田進之介さん(立命館大)の『都市の瘡蓋と命の記憶-市営基町高層アパート減築計画』=写真=が選ばれた。日本二は鈴木翔之亮さん(東京理科大)の『彩づく連鎖-都市に棲むミツバチ』、日本三は吹野晃平さん(近畿大)の『BlackMarketDecipher』だった。

日本二の鈴木翔之亮さん(東京理科大)『彩づく連鎖-都市に棲むミツバチ』
今回は「建築が響く」のテーマのもと、350作品の出展があり、阿部仁史UCLA芸術・建築学部都市・建築学科チェアマン(委員長)、山梨知彦日建設計執行役員設計部門代表、中山英之東京芸術大准教授、松岡恭子スピングラス・アーキテクツ主宰、五十嵐太郎東北大大学院教授の5人が審査を担当した。2月28日にせんだいメディアテークで行われた予選では、全応募作品の中から、審査員の投票により100作品を選定。投票と議論を重ね、上位10作品を公開審査進出作品に決めた。ファイナリスト10人によるプレゼンテーションと審査員との質疑応答を経て、日本一を決定した。

日本三の吹野晃平さん(近畿大)『BlackMarketDecipher』
日本一に選ばれた幸田さんの『都市の瘡蓋と命の記憶-市営基町高層アパート減築計画』は、建築家・大高正人が戦災復興で設計した広島市営基町高層アパート群の減築計画。原爆投下後に形成されたスラムの解消を目的につくられ、その役目を終えた同住宅の物語の終着点を提示。PCによるユニット工法が採用されている建物を部品レベルまで分解し、減築・移動させ、新たな空間を発掘することで、歴史的・建築的価値を持つ同アパートが豊かに滅んでいく姿を示した。
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