2014/12/03

【あま~いイチゴ】新潟建設業発! 植物工場から「えちご姫」が販売開始


小野組(本社・新潟県胎内市、小野貴史社長)と同県内の農業者が共同出資して設立した「いちごカンパニー」(同社長)は、LED(発光ダイオード)光源を使った閉鎖型植物工場で栽培したイチゴの販売を開始した。既に予約が引きも切らず入荷待ちの状態という。栽培システム(ユニット)についても多数引き合いがあるため、成約した顧客から順次販売していく。写真は専用の宙吊り式パッケージに入った「えちご姫」。

 同社では胎内市の廃校となった小学校校舎を利用し、1年半前から新潟県ブランドの「えちご姫」のLED栽培を進めていた。温度や湿度、光量、CO2濃度などを自動制御システムで管理し、LEDを使う閉鎖型植物工場では世界初という、蜂を使った受粉や病害虫発生のコントロールにも成功。最高糖度17度超を実現した。
 同社の松田祐樹副社長によると、「今までにない大きさと甘さを両立させるとともに、イチゴ本来の爽やかな香りとジューシーさを実現した」のが特徴。希望小売価格はレギュラーサイズで1個500円。4個入りと12個入りの2セットを販売する。完熟状態で引き渡すため、ネットによる直販(宅配)が基本。実が柔らかな「えちご姫」の輸送対策とブランド化のためにパッケージも専用の宙吊り式を採用している。

蜂が飛び交う栽培室内
1年を通して大きな需要のあるイチゴは供給力のダウンする夏秋期の需要取り込みが課題だった。気候に左右されないことが最大の特徴である、LEDを使った閉鎖型植物工場での栽培が実現したことで通年販売が可能になり、市場が格段に広がる。栽培ユニットは60㎡程度の小規模スペースから大工場まで対応可能な上、農業未経験者でも3カ月ほどの研修で栽培管理ができる。このため、倉庫などを活用して新規事業展開を考えている企業などから栽培システム提供の引き合いが殺到しているという。
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