2014/12/16

【働きかた】「1人の技術者」が働きやすい環境の企業に期待 東日本高速・渡部真理さん

「一人の技術者として、見てもらえている。仕事上、女性ということで分け隔てがないのがいい」。入社6年目を迎えての実感だ。保全課では14ある事務所のうち、関越道、上信越道を管轄する所沢、高崎、佐久、長野の4事務所の舗装補修工事や防護柵改良工事の発注などを統括し、植栽関係の業務を担当、各事務所の工事が円滑に進むよう心がけている。

 入社して2年ほどを新潟支社湯沢管理事務所に勤務し、橋梁の補修や塗替塗装工事に携わった。土に触れ、時にはヘビに出会うことにも抵抗はなかった。“親心”のように仕事を教えてもらえた記憶が残る。
 小学校の時に、磐越自動車道が開通。「高速道路ができて、まちが活性化し、その変化に感動した」。地域の発展と暮らしの向上につながる高速道路ネットワークの整備を身近で感じ、「高速道路をつくりたい」と思うきっかけになった。NEXCO東日本グループは、高速道路の建設、管理運営、サービスエリア(SA)と高速道路関連ビジネスを事業展開している。「さまざまな仕事ができることも魅力だった」。
 前任の千葉工事事務所で携わった首都圏中央連絡自動車道と東関東自動車道が交差する大栄ジャンクション(仮称)建設工事。「初の建設現場で何も分からない中、一つひとつを積み上げた」経験が心に残る。夜間に通行止めをして橋が架かった時には、「やった」という思いと同時に涙が頬を伝った。完成形が見える醍醐味を実感し、「ものづくりをしたい」と、この道に進んだことをよしと思える瞬間でもある。
 また、京葉道路の新設PAの計画・設計を担当し、「携わりたいと思っていた事業を経験できて幸運だった」。用地の選定や道路の線形など、自治体や本社、グループ会社、管理事務所と協議しながら進め、「大変だったが、やりがいも感じた」と振り返る。建築、管理、土木の各部門が協力・連携して進めるSA事業。「訪れてみたいと思ってもらえるSAづくり」に最初から最後まで携わってみたいと願う。「みんなから好かれる高速道路をつくっていきたい」。利用者に使いやすく、自分たちも誇れるような道路づくりが大きな目標だ。
 「現場のトイレや更衣室など環境面の配慮は大切です」。就職活動する学生が『女性が働きやすい環境の企業』と思えることが女性の進出を後押しするという。
 東大大学院農学生命科学研究科森林科学専攻。福島県出身。
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