2014/01/25

【建築】最新プロジェクトの図面、模型で思考紹介 「内藤廣展アタマの現場」

日本を代表する建築家、内藤廣氏の建築展「内藤廣展アタマの現場」が東京都港区のTOTOギャラリー・間で開かれている。現在手掛けている『静岡県草薙総合運動場体育館』『安曇野市庁舎』『九州大学椎木講堂』といった最新プロジェクトを中心に、膨大な図面と模型でその仕事と思考の変遷を紹介するほか、中庭には内藤氏がこれまでに紡ぎ出してきた言葉をパネル化して展示。文字どおり「アタマの中身」の一端が垣間見えるものとしている。会期は3月22日まで。


22日に開かれたギャラリートークで内藤氏は「日本で最も難しい建築の1つ」という静岡県草薙総合運動場体育館(静岡市)について説明。施工を担当する鹿島の室井博建築管理本部建築工務部工事グループ専任部長とともに、木構造の壁面に鉄骨トラス構造の屋根を乗せるという独特の構造が生み出す構造計算の難しさ、静岡県が求める通常の耐震基準の1.5倍という強度の実現に向けた工夫などを詳述した=写真。内藤氏によるギャラリートークは今後も定期的に実施される。次回は2月6日の予定だ。
 また、今回の展覧会に合わせ、TOTO出版は『内藤廣の建築2005-2013--素形から遠景へ2』を発行した。『島根県芸術文化センター』(2005年)から『九州大学椎木講堂』(14年)に至る24作品を掲載しているほか、東日本大震災が自身に与えた影響、将来への希望についても言及している。定価は4000円(税別)。

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