2013/12/05

【建築】隈研吾氏がアドバイザーの「ルネッサンスin洋光台」

広場のイメージ
都市再生機構神奈川地域支社が横浜市磯子区で進めている「ルネッサンスin洋光台」が本格始動する。同支社は4日に記者会見を開き、隈研吾氏のデザインアドバイザー就任や今後の取り組みを発表した。事業の第1弾となる駅前広場の改修は「街の縁側」をデザインコンセプトに設定し、検討を開始。2014年度に設計をまとめ、15年度から工事に着手する。今後も拠点施設整備や洋光台北団地の再生など、さまざまな取り組みを進めていく。


会見で隈氏は、昔からなじみのある同団地の大きな可能性を挙げ、「これからの団地リノベーションのモデルになると感じている」とした上で、洋光台地区の顔となる「サンモール洋光台駅前広場」は、40年を経過した建物や植栽による「いい感じ」が生まれており、「立体的なにぎわい」や「駅前広場の延長線上に新しい機能の付加」、木や色彩による「やわらかさ」の演出など、「街の縁側」のような空間を目指したコンセプトを説明した。広場の基本設計は、隈氏の監修のもと、みのべ建築設計事務所が実施する。
 宮本保宏地域支社長は、アドバイザー会議やワークショップなどの取り組みを振り返った上で「ハードとソフトの両面で都市機構が培ってきたノウハウを総動員し、賃貸住宅の活性化をエリア全体の活性化につなげていきたい」と事業の本格化に期待。今後の展開としては、中央団地内に2区画を確保し、地域活動の担い手拠点を整備するほか、洋光台北団地集会所の改修などを予定している。
 洋光台地区は、磯子区南部に位置する207.5haの郊外住宅地。昭和40年代に鉄道延伸とあわせ土地区画整理事業を実施し、都市機構の賃貸住宅3団地や公営住宅、民間集合住宅、戸建て住宅などで住宅地が形成されている。高齢化が進む中で、街の活性化を図るため、都市機構は「ルネッサンスin洋光台」の取り組みを開始し、11年12月にアドバイザー会議、12年5月にエリア会議を設置し、地域との議論を深めてきた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)


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