2013/11/28

【竣工】物販施設も完備 東京・大手町に読売新聞の東京新本社

読売新聞東京本社が東京・大手町に建設していた新社屋「読売新聞東京本社ビル」が清水建設の施工で28日に竣工する。2つの多目的ホールなどを設けることで大手町の活性化に貢献。同クラスのビルより鉄骨を3割以上多く使うなど、最高水準の耐震性を備え、従前の約4倍、大手町で最高となる高さ200mを誇る新たな文化・情報拠点として生まれ変わった。設計・監理は日建設計が担当した。2014年1月6日の開業を予定している。

 規模は地下3階地上33階建て延べ約8万9650㎡。地下1、2階は200台を収容できる駐車場とし、地上1-6階には診療所や事業所内保育施設、物販・飲食店舗、4階には501座席を有する劇場型ホール、5階には広さ350㎡の小ホールを設けた。
 新聞社の中枢を担う編集局が入る9-11階は、中央部を吹き抜け大空間とし、フロアが分かれていても情報が密に交換できる空間を整備。12-33階はオフィスゾーンとなっている。
 防災面では、粘性体制震壁や筋交いを多用して柔軟性をもたせ、高層ビルとして最高水準の耐震性を実現。ビル上部には電動でおもりを動かすことで長周期地震動を抑える装置を4基設けたほか、19カ所におよぶすべての入口に可動式の防潮板を設けることで、洪水対策にも配慮した。加えて、BCP(事業継続計画)面も強化し、2000kWの非常用発電機を2台導入。災害時には最大1060人の帰宅困難者を受け入れることができるという。
 東側にある東京サンケイビルとの間に幅約20m、長さ約60mの緑豊かな遊歩道、南西部には大手町では珍しい大型花壇、低層部屋上には屋上庭園を配するなど、環境面にも配慮した。
 「編集」から発想した「編む」をテーマに、新聞紙の材料の木を編むように組み合わせた内装デザインも特徴だ。
 建設地は旧社屋が立地していた千代田区大手町1ー7-の敷地6142㎡。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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