2013/10/19

【現場の逸品】環境デザインに優れた道路向けガードパイプ

ガードパイプの国内シェア8割を誇る神鋼建材工業(兵庫県尼崎市)が1998年に製品化した防護柵「TMS(トムス)」の設置長さが1000㎞を超えた。一般道や高速道路の側道や中央分離帯、橋梁や港湾の転落防止用など幅広い用途に採用されている。
 TMSは、90年に建設省東北地方建設局(現国土交通省東北地方整備局)が発案、エムアンドエムデザイン事務所(東京都渋谷区)が基本デザインを担当し、同社とともに3者で共同開発された。商品名は3者の頭文字から来ている。製品化から15年かけて、地道に実績を伸ばしてきた。

 競合他社の多いガードパイプ業界だが、TMSはボルトナットなどの突起物を外に配置しない工夫により、安全性能のほか、景観デザイン性も評価されている。復興工事が本格化し、側道などへの設置ニーズが高まりを見せる中、同社は「東北生まれの製品」という優位性を生かす。東京オリンピックの開催も決まり、ガードレール需要は拡大基調にある。今後は年100㎞超の売上げを目指す計画だ。また、同社は設置長さ1000㎞の達成に合わせ、記念誌『The Book of TMS』を発刊、広くアピールしていく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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