2013/05/14

【ボスポラス】「海峡横断鉄道は10月29日に一番列車通す」と大成建設

大成建設が、トルコ・イスタンブールで施工に携わっているボスポラス海峡横断鉄道工事の完成時期が見えてきた。安倍晋三首相のロシア・中東訪問に随行し、トルコでエルドアン首相やユルドゥルム運輸相らと会談した山内隆司社長は、同国政府の要請に対し、「(建国90周年に当たる)10月29日に一番列車を通せるようにする」と決意表明した。現地スタッフにも、その実現に向けて全力を挙げるよう指示したという。

沈埋トンネルとシールドトンネルの接合部
大成建設が2004年8月から、トルコのガマ社、ヌロール社とのJVで施工しているのは、「マルマライ路線計画」と称される国鉄整備事業のうちの最難関ポイント。海峡下に構築した海底トンネルを含む約13.6㎞の区間で、4つの駅舎建築なども手掛けている。
 11年2月に貫通した海底トンネルの工事には沈埋工法を採用。最深部は約60mで、これは同工法による世界一の深さとなった。陸地からのシールドマシンを海中で接続するという世界初の試みも完遂した。
 工事は当初、09年4月に竣工予定だったが、至るところから出現する遺跡の調査のため、完成時期が大幅にずれ込んでいた。
 現在は、懸案だったシルケジ駅の遺跡調査も終わり、24時間体制で施工に当たっている。
 一番列車の運行は10月に間に合いそうだが、信号設備などの別途工事もあり、完全な開業までには2年近くかかる見込みという。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月14日

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