2013/04/30

【世界初】CO2を4割削減!「ターボ型流動炉」が完成 都下水道局

東京都下水道局は26日、浅川水再生センター(日野市)に最新技術を導入して整備を進めていた「ターボ型流動焼却炉」の完成式典を現地で開いた。焼却炉からの燃焼排ガスで過給機(ターボチャージャー)を駆動させ、生成される圧縮空気により焼却炉内の圧力を高めることで高効率の焼却を可能とした世界初のシステムとなる。従来の焼却炉に比べ、温室効果ガスの排出量を約40%削減できるという。


式典では安藤立美東京都副知事が「温室効果ガスの削減に大いに貢献する世界初のシステムを導入した施設が完成した。このシステムが、国内だけにとどまらず世界で普及することを願う」とあいさつした。その後着火式を行い、新焼却炉の完成を祝った。
 ターボ型流動焼却炉は、汚泥焼却時の排ガスで過給機(ターボチャージャー)を駆動させ、遠心力で圧縮した空気を再び焼却炉に送り込むことで炉内の温度を高め、下水汚泥の焼却効率を高めるシステム。従来は送風機で大量の空気を送り込み焼却温度を上げていたが、過給機を利用することで送風機が不要となり、約40%の電力が削減できるほか、焼却温度を従来の850度から870度まで上昇させることが可能となる。CO2は全体で年間約40%、約1900tを削減できるとしている。
 今回は同センターの焼却炉2炉のうち1号炉を改良することで、建設コストの縮減と工期短縮を可能とした。焼却炉設置工事は三機工業、電気工事はメタウォーターで担当。研究開発は土木研究所、産業技術総合研究所、三機工業、月島機械が共同で進めていた。
 同局では現在、葛西水再生センター(江戸川区)と新河岸水再生センター(板橋区)にも同システムを導入した焼却炉整備を進めており、葛西が13年度末、新河岸は14年度末に完成する予定だ。

0 コメント :

コメントを投稿