2012/11/12

【開発】赤坂プリンス跡地は鹿島JV、西武JVで年明け着工

取り壊し前の赤坂プリンス 写真:Wiiii
西武ホールディングス(HD)は、東京都千代田区の旧グランドプリンスホテル赤坂跡地を開発する「(仮称)紀尾井町計画」を事業決定した。子会社の西武プロパティーズが、東京都指定有形文化財・旧李王家東京邸(旧グランドプリンスホテル赤坂旧館)を保存しつつ、地下2階地上36階建てのオフィス・ホテル棟と、24階建ての住宅棟の2棟総延べ約22万7200㎡規模の複合施設を建設する。オフィス・ホテル棟は鹿島・鉄建・熊谷組JV、住宅棟は西武建設・大林組・前田建設工業JVの施工で2013年1月以降に着工、14年5月の完成を目指す。設計・監理は日建設計。外装デザインはコーン・ペダーセン・フォックス(米国)が担当。総事業費は約980億円を見込む。
 オフィス・ホテル棟はS造で制振構造を採用。1-4階に商業施設、5-28階にオフィス、30-36階に客室数約250室のホテルを設ける。高さは約180mを想定している。住宅棟は高強度RC造で免震構造を取り入れる。高さは約90m、総戸数は約130戸。
 環境面では、弁慶濠から清水谷公園につながる広大な緑の空間を生み出すとともに、商業ゾーンにオープンテラスを整備する。また、オフィス・ホテル棟にLED(発光ダイオード)照明やLow-E(低放射)ガラスなどを採用し、国内の建築環境総合性能評価システム「CASBEE」最高評価であるSランク認証の取得を目指す。
 防災面では、オフィスで72時間の運転ができる非常用発電機とテナント用非常電源スペースを確保し、入居者のBCP(事業継続計画)をサポートするほか、井戸水を活用した施設内外への上水の安定供給や防災備蓄スペースなどの充実を図る。
 建設地は千代田区紀尾井町1の敷地約3万0400㎡。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年11月12日4面

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