2012/11/15

【建築】旧大阪新歌舞伎座の補強・改修を要望 建築学会近畿

村野藤吾が設計を手掛けた大阪新歌舞伎座
日本建築学会近畿支部(横田隆司支部長)は12日、旧大阪新歌舞伎座(大阪市中央区)の建物保存を求める要望書を、所有者であるベルコに提出した。補強や改修によって長寿命化を図り、建築資源として有効活用することを求めている。
 同施設は、同区内にあった大阪歌舞伎座を移転新築するかたちで、1958年に竣工した。規模はRC造地下2階地上5階建て延べ1万1,088㎡。村野藤吾が設計を手掛けた。ファサードに波を打つように連続した唐破風を配するなど、日本の伝統的なデザイン要素を取り入れた桃山調の建築物で、観光名所にもなっていた。
 同施設は、老朽化などを理由に2009年に閉館。大阪新歌舞伎座は、翌10年に同市天王寺区に移転新築している。閉館後、所有はダイエーからリサ・パートナーズが出資する特定目的会社に渡り、ことし、冠婚葬祭王手のベルコが取得。施設解体後に結婚式場を中心とした施設を建設する計画を打ち出している。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年11月15日11面

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