2012/08/21

2800人で一斉に切替工事! 京王線調布駅などが一晩で地下化

2800人で一斉に切替工事
京王電鉄は、東京都と調布市内で進めている京王京王線・相模原線(調布駅付近)連続立体交差事業で、19日未明から同日朝にかけて地上線から地下線への線路の切替工事を行った。事業区間内の3カ所で上下線を同時に切り替える都事業では初の試みで、計6工区で約2800人が作業に当たり、予定より約30分早い午前9時35分に地下線での運行を開始した。


工事開始前には一斉待機!
事業区間は、京王線柴崎駅~西調布駅間約2・8㌔と相模原線調布駅~京王多摩川駅間約0・9㌔の計3・7㌔。地下線につなぐ線路の取付工事は柴崎~国領駅、調布~西調布駅、調布~京王多摩川駅の各区間で行われた。3カ所のうち柴崎~国領駅間での切替工事は報道陣に公開。沿道住民など多くの見物人が見守る中で進められた。現場では、既存のレールや架線を撤去した後、支障となる工事桁をクレーンで撤去またはジャッキダウンし、軌道の高さを調整して地下線に接続した。当日は計6工区の現場に29台のクレーン(25-60t)を投入した。
 同事業は2003年3月に事業認可を受け、04年9月に着工した。今回の切り替えで、国領、布田、調布の3駅が地下化し、狛江通りや市役所前通りを含む18カ所の踏切を除去した。長年、鉄道で南北が分断されていたまちが一体化し、交通渋滞も解消された。今後は本設駅舎の建設や地上線で使用していた線路や駅舎などの鉄道施設の撤去、道路復旧工事などを推進し、14年度末の事業完了を目指す。将来的な鉄道敷地の上部利用も京王電鉄が都、地元の調布市とともに検討する方針だ。
 切替工事を担当した各工区の土木工事の施工者と当日の工事内容は次のとおり。
 ▽大成建設(1工区)=線路の取付(工事桁の撤去・降下)、国領駅切り替え、踏切開放▽大林組・京王建設・前田建設工業・鴻池組JV(2工区)=布田駅の切り替え、踏切の開放▽鹿島・京王建設・東亜建設工業・林建設JV(3工区)=調布駅の切り替え、踏切の開放▽清水建設・京王建設・ハザマJV(4工区)=踏切の開放▽東急建設(5工区)=線路の取付(工事桁のこう上・撤去)、踏切の開放▽戸田建設(6工区)=線路の取付(工事桁のこう上・撤去・降下)、踏切の開放。

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