2012/04/10

来月入札へ 事業規模1700億のルーマニア・ブカレスト空港アクセス鉄道

新設を予定している空港アクセス鉄道の経路
 円借款事業として建設が予定されているルーマニア・ブカレストの「ブカレスト国際空港アクセス鉄道建設事業」の本体入札を前に、ブカレスト地下鉄公団(Metrorex)の総裁らが来日して、日本企業向けのセミナーを開いた。この事業には国際協力機構(JICA)が2010年3月に、土木部分に対して約418億円の円借款を供与することを決めた。契約は一般アンタイド。車両などを含む鉄道事業全体では政府予算を含めて1697億8800万円の規模となる。5月に資格審査付きの入札を行い、13年前半に着工する計画だ。

 この事業は、ルーマニアの首都ブカレストと、その北部にあるヘンリ・コアンダ国際空港を結ぶ約16㌔の鉄道を整備する。現状では空港アクセスが自動車に限られており、倍増する空港利用客の輸送手段として早期の整備が求められている。発注者はルーマニアの交通・インフラ省で、建設や運営は地下鉄公団が担当する。
 全線が地下鉄となり、複線軌道14㌔。駅数は14カ所、輸送能力は1時間当たり5万人。6両編成の列車12編制で運用する。このほかブカレストでは、既存の地下鉄4号線の延伸や、5号線の建設などが計画されており、今回の空港アクセス鉄道は6号線という位置付けとなる。
 5号線の建設は、欧州投資銀行(EIB)による融資と政府予算で行われている。


『地球の歩き方 ブルガリア/ルーマニア 2011~20』 AmazonLink

0 コメント :

コメントを投稿