2012/01/27

福島豪雨で流失のJR東日本只見線第7只見川橋の撤去進む/東鉄工業

 東鉄工業は豪雨で河川に流失した東日本旅客鉄道(JR東日本)の只見線第7只見川橋りょう(福島県金山町)の撤去工事を進めている=写真。2011年7月の新潟・福島豪雨で只見川が氾濫した水圧や流木で、上路プレートガーダーと上路ワーレントラスが流失した。クローラクレーンを配し、橋桁部材を分割切断して撤去する。工事はJR東日本が発注、昨年12月下旬から本格的な撤去工事に着手し、11年度中の完了を目指している。
 JR只見線は第7只見川橋りょう以外にも複数の橋りょうや鉄道施設が被害を受け、現在も会津川口駅から大白川駅までの区間で運転を見合わせている。撤去工事の現場は、この地方で一番の豪雪地帯で、冬場の作業は困難を極めることが予想されたため、被災後すぐに工事の計画に着手した。また、只見川は電源立地個所にあり、早期に河川内流失物を撤去する必要があった。
 撤去工事は橋桁の構造、流失状況、地形や河川、周辺道路状況を考慮し、左岸側に隣接する町営運動公園内に作業ヤードを設けた。施工計画では、クレーンで撤去する1回当りの部材重量を6t未満として進めている。地上からの撤去作業を進めるとともに、河川敷地内からの施工も計画、撤去作業を加速させたい考えだ。
 東鉄工業東北支店の冨樫英樹工事所長が現場を指揮、池田正臣監理技術者が所長を支える。
 池田監理技術者は今回の工事のために東京から急遽派遣、関係機関との協議や施工計画まで、全体的な施工監理を担当している。「奥会津の豪雪と寒さの厳しい作業環境の中、協力会社ともに遅い春までには無事故で完了させたい」(池田監理技術者)。

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