2011/10/31

新井組が災害拠点向けにコンテナハウスを積極販売

 新井組が、幅や高さを自在に伸長できるコンテナハウス『広がルーム』を販売している。広がルームは2001年に開発・製造・販売したコンテナハウス。04年には特許を取得し、自動車メーカーの検査ルームなどで販売実績がある。通常は幅2・4m、奥行き5・4m、高さ2・65mの大きさだが、人力でも幅、高さとも約4mまで拡張でき、設置作業も数時間で完了する。また、複数のハウスを自在につなげ、空間を拡大できる。
 据え付けや伸張拡大が数時間で完了し、事務所のほか、シャワールーム、情報通信拠点など幅広い用途に活用できるため、災害時の緊急対応拠点などとして営業している。
 ルームは、天井に太陽光パネルや無線LANアンテナ、衛星通信アンテナなどが設置でき、災害時の安否情報などを伝える対策本部など緊急時の事務所機能にも対応できる。
 また、シャワーやトイレのユニットを事前に組み立てられるので、現地ですぐに稼働できる。感染症などで隔離した空間が必要な医療施設での利用も見込めるという。
 今月からは、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町に役場の事務所機能として提供した。屋上に設置した太陽光パネルや蓄電池により、電気工事をすることなくパソコンなどの電源を賄っている。
 技術部の蘓鉄盛史課長は「阪神・淡路大震災で安否情報を徒歩で確かめる苦労をしたわれわれにとって、東日本大震災でも同じ状況が繰り返されたのは残念。発災後に迅速な支援ができる施設になれば」と話している。

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